lunedì 27 maggio 2013

イタリアの祭り ー 聖アントニオの火祭り

I fuochi di Sant’Antonio

アンツィ:聖アントニオの火祭り

毎年6月12・13日の2日間、バジリカータ州の州都ポテンツァにあるアンツィという小さな村では、古くから人々に愛されてきたお祭りが行われます。 その日はもともと宗教的祭日なのですが、お祭りは宗教的なものから娯楽性の強いものまで、たくさんの行事で構成されています。なかでも最も人気があって盛り上がるのが火跨ぎの行事です。
イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り
イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り 
イタリアの祭り ー 聖アントニオの火祭り 
イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り
イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り
火跨ぎの行事のための準備は6月初旬に始まります。村の青年たちは地区ごとにグループを作り、村を取り囲むように自生し、この時期良い香りの花を咲かせるエニシダの枝をたくさん集めます。そしてそれを干して乾燥させます。

6月12日お祭り当日の午後、アンツィのそれぞれの地区では、あらかじめ選んでおいた小道の角や小さな広場などに、青年たちが乾燥させておいたエニシダの枝と薪を積み上げます。 夜になっていよいよお祭りが始まり、8時頃には聖人の肖像を乗せた2基のグーリアと呼ばれる神輿が聖アントニオ教会を出発します。グーリアは2人の青年によって運ばれ、その後ろに楽隊を引き連れて村中を練り歩きます。

2基のグーリアはそれぞれ違うルートを進みますが、その途中でエニシダの焚火に行く手を阻まれることになります。それを飛び越えてゆかなければ先に進むことができません。

焚火担当の青年たちは競ってほかのグループより大きい、観衆を驚かせるほどの焚火を熾そうと頑張ります。それはグーリアと楽隊を自分たちの焚火の前で少しでも長くひきとめるためでもあります。こうして自分たちのグループの強さと火の持つ力を見せつけるのです。

イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り
イタリアの祭り 聖アントニオの火祭り
グーリアを運んでいる青年たちのうち何人かは、エニシダが燃え尽きるまでそこで待ち切れずに、火の勢いが強いうちに焚火を飛び越えようとします。(それはまれに成功します) グーリアと楽隊が焚火を飛び越えるまでの間、そこでは酒と軽い食べ物がふるまわれ、人々はグーリアと焚火、聖人をたたえる歌や踊りで盛り上ります。

火の勢いが収まり、チャンスがやってくると、経験豊かで勇敢な青年は歓声の中、2人で火に挑みます。重い木製のグーリアをおたがいの肩に乗せ、焚火の上を飛び越えるのです。

2基のグーリアはそれぞれのルートを通ったのち、揃って聖アントニオ教会に戻るため、最後に教会広場で落ち合います。しかし教会前広場では火跨ぎ行事のメインイベントともいうべき巨大な焚火が彼らを待ち受けています。祭りはこの巨大な焚火越えのフィナーレを迎え、最高潮に達します。

Credits: Tonino Cianciarulo (c)

日本語訳 福島かほる

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