デカメロン(1349-1351)よりナスタジオ・デッリ・オネスティ
ジョバンニ ボッカッチョ (1313- 1375) 作
ボッカッチョは“Volgare*” と呼ばれた1300年代のイタリア語でデカメロンを書き上げました。ここでは、イタリア語中級レベルのみなさん向けに現代イタリア語で要約したデカメロンの中の物語のひとつ、ナスタジオ・デッリ・オネスティを掲載します。
*Volgareは、当時ラテン語に対しての俗語という位置づけでした。
Prima parte 第一部 (イタリア語へ)
ナスタジオ・デッリ・オネスティはラヴェンナ(エミリーア-ロマーニャ州の都市)出身の若い金持ちの青年です。彼は、貴族トラベルサリ家の美しい娘にぞっこんです。その娘の心を自分になびかせるために、ナスタジオは私財を注ぎ込んで何かにつけて宴や祭りを催しました。ですが娘はナスタジオの愛に応えるどころか、のらりくらりと彼の求愛をかわし、もてあそぶ有様です。そんな彼女の態度に気付いたナスタジオは、ある日、ラヴェンナの街を去りクラッセという近くの町に移り住む事にしました。第二部に続く
日本語訳 福島かほる
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